3月29日、日本を代表するタレントの志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなりました。
個人的にはかなり大きな衝撃で、未だに亡くなったという事実を受け止められずにいます。
これほど広い世代に浸透し愛されていたタレントさんは少ないとは思いますが、その死が私たちに与える影響はとても大きいと思います。
志村けんさんの命を奪った新型コロナウイルスですが、その脅威は依然として衰えていません。
にもかかわらず、未だに感染拡大を楽観視し、自粛要請にも応じずに生活を送っている方が多く見受けられるのは大変残念です。
今回の志村さんの死を重く受け止め、どんな人でも感染し、死に至る可能性があることを認識していく必要があるように思います。
有名人の死は政治家の自粛要請よりもはるかに大きなインパクトがあるように感じます。
そういった想いから、新型コロナウイルスに感染し、残念ながら命を落とした有名人を調べることにしました。
これを機に一人でも多くの人が認識を改めて貰えることを願わずにはいられません。
【国別】新型コロナで死亡した世界の有名人まとめ
アジア
日本
【志村けん(しむらけん) / タレント】
享年70歳でした。
志村さんについては思い入れも強く、別記事で詳しくまとめています。
『志村けん新型コロナで死去。ICUで人工心肺装置使用もなぜ助からなかったのか。亡くなるまでの経過は?』
【岡田公伸(おかだきみのぶ) / TVディレクター】
毎日放送取締役の岡田公伸さんが、4月9日、新型コロナウィルスによる合併症(心筋症)のため兵庫県西宮市内の病院で死去しました。
享年60歳でした。
4月4日に肺炎症状が見られることから入院し、同7日にPCR検査で新型コロナウイルスの感染が確認されていました。
氏は1983年に毎日放送へ入社し、ディレクターとしてダウンタウンの出世作『4時ですよーだ』や、関西を代表するTV番組『ちちんぷいぷい』の立ち上げにも貢献していました。
特にダウンタウンの浜田雅功さんとは仲が良く、昨年9月、TV番組『ごぶごぶ』の企画で浜田さんとの共演も果たしていました。
【松下三郎 / 柔道家】
享年84歳でした。
氏は大学時代に全日本学生選手権を制した強豪として知られ、全日本柔道連盟(全柔連)副会長、日本オリンピック委員会(JOC)理事などを歴任しています。
近年は講道館柔道九段として指導に当たっており、今月5日まで講道館で勤務していました。
講道館と同じビルに事務局を構える全柔連では役員、職員合わせて19人が新型コロナウイルスに感染し、クラスターが発生しています。
【立石義雄 / 事業家】
享年80歳でした。
オムロン創業者である立石一真さんの三男で、1963年に前身の立石電機へ入社。
47歳で社長に就任し、社名変更やカンパニー制の導入など社内改革に取り組むと共に、事業の多角化や本格的なグローバル展開を進め、同社を日本を代表する制御機器メーカーへ成長させました。
昨年11月からは同社の名誉顧問に就任していました。
【岡江久美子 / 女優】
享年63歳でした。
1975年『お美津』での主演で女優として芸能界にデビューしました。
映画やテレビドラマなどで活躍し、近年では1996年から2014年までの17年間、『はなまるマーケット』の総合司会を薬丸裕英さんと共に務めていたことでも知られています。
岡江さんについては別記事で詳しくまとめています。
『岡江久美子が新型コロナで死去。持病や経過は?ICUで懸命の治療の甲斐なく』
【和田周 / 俳優・演出家】
享年81歳でした。
氏は、探偵小説作家の大坪砂男さんの長男として生まれ、俳優を志し、NHK大河ドラマ『勝海舟』や、TVドラマ『ナースのお仕事』、『相棒』、『トリック』、、映画『「武蔵野心中』、『踊る大捜査線 THE MOVIE』などに出演しています。
近年では、演劇組織『夜の樹』を主宰し、演出家としても活躍されていました。
【善竹富太郎 / 狂言師】
享年40歳でした。東京都出身。
曾祖父の善竹彌五郎さんは狂言界で初の人間国宝となった人物で、父の善竹十郎さんも狂言師という家系に生まれ、3歳から稽古を積んでいたそうです。
近年では、大学やカルチャースクールで狂言を指導し、伝統を守りつつも、オペラとのコラボを実現したりなど、狂言の普及に尽力されていました。
【高木椋太 / ミュージシャン】
享年58歳でした。
氏は4月1日に発熱の症状が表れ、翌日に入院、新型コロナウイルス陽性が確認されていました。
東京都出身で、出版社勤務を経て、シャンソン歌手に転身、1997年には第19回日本アマチュアシャンソンコンクール歌唱賞を受賞していました。
2000年から『シャンソンの祭典 パリ祭』に出演しており、これまでCDアルバム『あの空へ』『あの道へ』を発表しています。
【岡本行夫 / 評論家】
享年74歳でした。
氏は、外務省勤務から外交評論家に転身し、当時の橋本龍太郎内閣で沖縄問題担当の首相(総理大臣)補佐官を務めました。
その後、小泉純一郎内閣でも首相補佐官に任命され、イラク戦争後の復興に取り組みました。
退任後は、外交評論家として活動されていました。
【勝武士 / 力士】
享年28歳でした。
山梨県出身の力士で、初土俵は平成19年3月、地方巡業で初っ切りを務めたこともあったそうです。
元々糖尿病を患っており、4月8日の入院から経過が心配されていました。
4月4日から発熱の症状が現われたものの、8日の入院まで医療機関での受け入れに時間がかかっていました。
北アメリカ
【米国】
かなり多くの方が犠牲になっており、改めて別ページでまとめました。
以下をご覧ください
【随時更新】新型コロナで死亡したアメリカの有名人・著名人まとめ(俳優、タレント、ミュージシャン、スポーツ選手、政治家など)
南アメリカ
ブラジル
【宗像直美 / 指揮者】
享年64歳でした。
3月16日から入院し、19日に検査結果で陽性だと判明していました。
1955年広島県生まれで、家族に連れられて2歳の時にブラジルへ移住し、父親の影響で7歳のころから合唱に関わるようになったそうです。
その後、サンパウロ音楽院音楽学部で音楽を学び、一時期、東京大学へも留学していました。
1994年のサンパウロ州立交響楽団合唱部の創立時から指揮者として指導に当たり、退団後も市立合唱団の首席指揮者を努めていました。
ジャマイカ
【サム・クレイトン・ジュニア(Sam Clayton Jr.) / ボブスレー選手】
享年58歳でした。
映画『クール・ランニング』のモデルとなった一人で、1993年製作の映画は熱帯の国から88年カルガリー五輪に初出場した選手の奮闘ぶりをユーモラスに描いて世界中でヒットし、日本でも人気を博しました。
氏は負傷のため五輪では滑走しませんでしたが、代表の初期メンバーとして知られていました。
のちにレゲエ音楽の分野でプロデューサーなどとして国際的に活躍していました。
ヨーロッパ
イタリア
【ビットリオ・グレゴッティ(Vittorio Gregotti) / 建築家】
享年92歳でした。
氏は、ミラノ・スカラ座劇場の改修工事中にオペラ上演に使用されたアルチンボルディ劇場の設計も手掛け、「国際建築の巨匠」と呼ばれる著名な建築家でした。
【ルチア・ボゼー(Lucia Bose) / 女優】
享年89歳でした。
1947年のミス・イタリアに輝き、ミケランジェロ・アントニオーニさんの映画『愛と殺意』(1950)や、フアン・アントニオ・バルデムさんの映画『Death of a Cyclist』(1955)で主演し、国民的な女優として活躍していました。
息子は、スペイン語圏において最も有名な俳優の一人であるミゲル・ボセさんです。
【セルジオ・ロッシ(Sergio Rossi) / シューズデザイナー】
享年84歳でした。
1935年に靴の生産地として名高いサンマウロパスコリで生まれ、50代で靴作りを開始、1968年に自身の名を冠したシューズブランド『セルジオ ロッシ』を立ち上げました。
息子のジャンヴィト・ロッシ(Gianvito Rossi)氏もシューズデザイナーとして有名です。
スペイン
【マリア・テレサ(Maria Teresa) / ブルボン・パルマ・スペイン王女】
享年86歳でした。
王女はブルボン・パルマ家の一員で、スペイン国王フェリペ6世の親戚にあたります。
世界の王族で初めての新型コロナウイルス感染による死者となりました。
【ロレンソ・サンス(Lorenzo Sanz Mancebo) / レアル・マドリード(マドリー)元会長】
享年76歳でした。
医療施設に負担をかけたくない、という想いから発熱後も自宅療養を続けていましたが、呼吸困難の症状が出たために緊急入院していました。
1998年、レアル・マドリードに32年ぶりとなる欧州タイトルをもたらしたことで知られ、5年間の在任中(1995-2000)での獲得タイトルはCL優勝2回、リーグ優勝1回、スペインスーパーカップ1回、インターコンチネンタルカップ1回、という輝かしいものでした。
氏がレアル・マドリードの礎を築き、後任のフロレンティーノ・ペレス会長によってレアル・マドリードはクラブ世界一の座へと上り詰めました。
【ルイス・セプルベダ( Luis Sepúlveda Calfucura) / 作家】
享年70歳でした。
1980年代後半に出版した小説『ラブ・ストーリーを読む老人』で世界的に有名となり、『カモメに飛ぶことを教えた猫』は日本でも中学校の英語の教科書に採用されるなど、浸透していました。
イギリス
【アラン・メリル(Alan Merrill) / ミュージシャン】
享年69歳でした。
氏は、ジ・アローズを結成する前、日本に在住し、ミュージシャン、モデル、俳優としても活躍していました。
【アンドリュー・ジャック(Andrew Jack) / 俳優】
享年76歳でした。
映画『スター・ウォーズ』シリーズでカルアン・イーマット役を演じた俳優として知られ、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でも声の出演を果たしています。
また、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ、『シャーロック・ホームズ』シリーズ(ガイ・リッチー版)、『アベンジャーズ』シリーズなど、多くの作品で方言指導を行っていました。
【エディー・ラージ(Eddie Large) / コメディアン】
享年78歳でした。
『Little and Large』というコンビ名で1960年代から活躍していました。
元々は歌手として活動していましたが、徐々にコメディアンとしての地位を確立していきました。
【ティム・ブルックテイラー(Timothy Julian Brooke-Taylor) / コメディアン】
イギリスで有名なコメディアンのティム・ブルックテイラーさんが、4月12日、新型コロナウイルスによる感染症で死去しました。
享年79歳でした。
ケンブリッジ大学出身の高学歴なことで知られ、1970年に始まった伝説的なコメディ番組『ザ・グッディーズ』の出演メンバーとして一躍有名になりました。
番組はイギリスのみならずニュージーランドやオーストラリアでも放映され、高視聴率を稼いでいました。
氏の持ちネタである『レディー・コンスタンス・ド・カバレット』は特に有名で、『Did somebody call?(誰かお呼びになりました?)』というフレーズは流行語となりました。
【ノーマン・ハンター(Norman Hunter) / サッカー選手】
享年76歳でした。
リーズ・ユナイテッドの下部組織出身で、同クラブで14年以上にわたってプレーし、センターバックを中心に活躍していました。
氏は、通算で公式戦726試合に出場し、2度のリーグ優勝やリーグカップ、FAカップなどのタイトルを獲得しており、クラブのレジェンドとして親しんでいました。
また、イングランド代表としても活躍し、1966年にイギリスで開催されたワールドカップで優勝を果たしています。
中東・アフリカ
セネガル
【パペ・ディウフ(Mababa Pape Diouf ) / マルセイユ元会長】
享年68歳でした。
元日本代表のMF中田浩二氏も在籍していた2005~2009年にマルセイユで会長を務めていました。
氏が会長を務めていた期間は、一桁順位をキープしており、2009/10シーズンではリーグ戦で23勝9分6敗の成績を納め、優勝を成し遂げています。
カメルーン
【マヌ・ディバンゴ(Manu Dibango) / ミュージシャン】
享年86歳でした。
カメルーン出身のサックス奏者であり、70年代前半のデビュー以降、代表曲『Soul Makossa』などの大ヒットによって世界的に知られ、アフロ・ジャズ・ミュージシャンとして活躍していました。
フェラ・クティと並ぶアフロ・ミュージックの巨星として、約半世紀にわたりアフリカ音楽を世界に広めていました。
リビア
【マハムード・ジブリル/マフムード・ジブリール(Mahmoud Jibril) / 元暫定首相】
享年67歳でした。
滞在先のカイロで感染が確認されたそうですが、元々心疾患があったということです。
氏は、民主化要求運動「アラブの春」を機にカダフィ政権から離反し、2011年に反体制派を率いてカダフィ独裁政権を打倒、暫定首相に就任してリビアの安定に尽力しました。
リビア
【アーメド・ラディ(Ahmed Radhi) / 元サッカー選手】
元イラク代表FWのアーメド・ラディさんが、6月21日、新型コロナウイルスによる合併症のためイラク国内の病院で死去しました。
氏は1980年代~1990年代にイラク国内のクラブや代表チームで活躍した有名な選手です。
イラク代表歴代3位の121キャップ、歴代2位の62得点という輝かしい実績を残し、同国史上最高の選手の一人だとされています。
1993年には日本代表がアメリカワールドカップ予選突破を逃した“ドーハの悲劇”の試合にも出場し、同点ゴールを記録しました。
現役引退後は指導者を務めたほか、政治家としても活動していました。
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