新型コロナによる首都封鎖(ロックダウン)の影響は?「自粛疲れ」や「コロナ慣れ」に見える危機感の薄れ

相変わらず、連日報道番組では新型コロナの話題で持ちきりですね。

日々感染者が増加しており、ついには国内で1000人を越えました。

ただ、検査数が少ないということもありますが、国民性や地理条件(島国)なども寄与し、感染爆発(オーバーシュート)にはギリギリのところで至ってはいません。

一方、海外に目を向けてみると、イタリア・スペイン・アメリカなどでは、感染者・死者数の増加は日本が平和に見えるほどにすさまじいものがあります。

そういった状況を踏まえ、各国では国民の移動制限や国境の封鎖、海外への渡航制限などを課して、これ以上の感染拡大を防ごうとしています。

そんな中、小池百合子都知事が会見で「首都封鎖もあり得る」と発言したことで、国内にも動揺が広がっています。

会見の概要

23日の東京都の会見で小池都知事は、現在の状況について

「海外帰国者の感染や感染経路が特定できない感染者が増えている」

と説明し、3月23日から4月12日までの3週間、引き続き大規模イベントなどの自粛を都民に求めました。

この背景には、徐々に増加する都内での感染者数が挙げられます。

この日(23日)、都内の一日当たりの感染者増加数が最多の16人となっていました。

また、国の専門家対策班の想定では、今後2週間ほどで感染者が1.5倍に以上に増える可能性が指摘されています。

そして会見の中で、

「事態の今後の推移によりましては、都市の封鎖、いわゆる『ロックダウン』など、強力な措置をとらざるを得ない状況が出てくる可能性があります。」

とコメントしています。

これまでの会見で初めて『ロックダウン』(封鎖)という表現が使われ、国内に動揺が広がっています。

『封鎖』と言われると、感染の端緒となった武漢が封鎖されていた光景をイメージしますが、実際はどうなるのでしょうか?

会見では具体的な措置は明言されませんでしたが、海外などの実例をもとに考えていきます。

実際に首都封鎖されるとどうなる?

イメージとしては先述のように、外界から一切遮断されて全てのインフラがストップした状態でしたが、実際は違うようです。

海外での実例(マレーシア、イタリア、スペイン、アメリカなど)を見る限り、主に以下のような措置が取られることが多いようです。

・ 「必要不可欠」な用事以外での外出を禁止
・ 学校での授業を禁止
・ 公共交通機関は減便して運航
・ 「必要不可欠」な公共サービスは提供される(警察、消防、病院、刑務所、裁判所、ごみ収集、電気、水道、ガスなど)
・ 「必要不可欠」な民間サービスは提供される(スーパー、薬局、ガソリンスタンド、自動車修理、銀行、携帯ショップ、家電用品店など)

こう見ると、案外できることは多いようで、生活自体に支障はなさそうです。

ここで言う「必要不可欠」は、食料調達、介護、必要な医療、必要な仕事、などが挙げられています。

一方で、テイクアウト以外の飲食店や、バー、ナイトクラブ、美容室、服飾店、ジム、レジャースポットなど、余暇を楽しむための手段が大きく制限されています。

(ただ、集団でなければ、ウォーキングやサイクリングなどは認められているところもあります。)

また、こういった措置の拘束力は強く、従わない場合は処分を受ける可能性もあるそうです。

日本で実際に実施される可能性は低いとは思いますが、自らの身を守るためのものですから、万が一の場合は粛々と従って感染拡大に協力していきたいと思います。

「自粛疲れ」や「コロナ慣れ」に見える危機感の薄れ

TwitterなどのSNS上では『自粛疲れ』や『コロナ慣れ』といったワードがトレンドで見かけるようになりました。

報道番組などでも取り上げられており、目にされた方は多いかと思います。

こうも連日、新型コロナ関連の報道ばかりが続いていては徐々にストレスが溜まり、こういったワードが生まれてくることも理解できます。

1~2ヵ月の間に社会全体が一気に自粛ムードに突入し、何をするにしても行動が制限される状況が続いています。

ただ、そういった中で、感染爆発が起こっている欧米諸国に比べ、日本での生活はとても安定しており、海外からも対応が再評価されつつあります。

実際、多くの日本人が、報道で騒いでいるほどには影響を感じていないのではないでしょうか?

当初こそ、未知なる疫病への不安感から大半が自粛ムードに従っていましたが、そろそろそれにも飽きて(慣れて)、少しならば羽を伸ばしても良いか、と感じ始めているのではないでしょうか?

そして、これから時期、徐々に気温も上がり始め、春の陽気からウィルスへの不安が徐々に薄れてくる可能性があります。

事実、一時期に比べ繁華街や観光地には客足が戻りつつあるようです。

本当に新型コロナの脅威は去ったのでしょうか?

正しい行動が何か、という判断は非常に難しいと思います。

ただ、感染拡大は確実に続いていますし、収束の兆候は一切ありません。

必要以上に恐れ自粛する必要はないと思いますが、「疲れ」や「慣れ」から、緊張感が緩み、油断が出てきている感が否めません。

ウィルスがそういった人間の都合に合わせてくれるわけがありませんから、そんな油断が感染爆発を引き起こし、医療崩壊につながっていく恐れがあります。

もちろんこれは大げさに言っている部分もありますが、海外での状況を見ていると、緊張感を持って臨んでいく必要があるように感じます。

今回の小池都知事の『首都封鎖』について、そういった弛緩しつつある雰囲気に対し、適切な緊張感を保つためにインパクトのある言葉を用いた、という見方も出来そうです。

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