依然として新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、皆さんは無事お過ごしでしょうか。
日本政府による緊急事態宣言を受けて、社会全体として自粛ムードが浸透してきているように感じます。
志村けんさんをはじめとして、社会に影響力のあるタレントさんの新型コロナウイルス感染も相次いでおり、より一層、脅威が身近に感じられるようになってきたのかもしれません。
『【随時更新】新型コロナで死亡した世界の有名人・著名人まとめ(俳優、タレント、ミュージシャン、スポーツ選手、政治家など)』
ただ、自粛が続けば続くほど、先の見えない不安にストレスを感じている人が増えているのではないでしょうか?
管理人もそうですが、自粛が強く叫ばれている中で、何をするにしてもウイルス感染の不安とともに批判される不安もあります。
社会全体に閉塞感が漂い、抑圧された状況の中で、そのストレスが他者への批判に向かう悪循環が生まれてしまっているようにも感じます。
仕方がないのは百も承知ですが、こんな息苦しい状況は一刻も早く抜け出したいですよね。。。
そんな中、新型コロナ終息の兆しとなり得る論文を見つけました。
湿度で感染力が大幅低下
米国イェール大学の研究者が、『新型コロナウイルスは空気中の湿度が40~60%程度になると感染力が大幅に低くなる』という研究成果を発表しました。
そしてその研究者とは、イェール大学で免疫生物学教授を努める日本人の岩崎 明子 (Iwasaki Akiko)さんです。
(イェール大学は、米国コネチカット州ニューヘイブン市に本部を置き、ハーバード、プリストン共に、アメリカの大学の“BIG3”に数えられる世界屈指の大学です。)
『Hopes of pandemic respite this spring may depend upon what happens indoors』
研究発表では、春から夏に季節が移り替わることが新型コロナウイルスに対してどのような影響を与えるかを検証しています。
詳細な研究内容については上記リンクをご確認頂きたいですが、結論として、
「冬の冷たい乾燥した空気は新型コロナウイルスの感染拡大を助長し、春から夏にかけての湿った暖かい空気は感染リスクを減少させる」
ということです。
具体的には先述のように、「湿度が40~60%程度」になると感染力が大幅に低くなることを示しています。
湿度が上がるとウイルスの感染力が低下する理由として、1つはウイルスの構造が起因しているそうです。
新型コロナウイルスは以下のイメージ図のように、周囲を長いスパイク状の突起で覆っています。
空気中の湿度が高い場合、その水分に突起が絡まり動きが遅くなることで、空気中を移動できる距離が狭まります。
移動範囲が狭くなるほど、感染力は低下すると言えます。
ただ、注意点として、ウイルスが無効化されたわけではないため、感染を防ぐために人と人との距離(ソーシャルディスタンス)を保つ必要があるそうです。
また、もう1つの理由として、適切な湿度がヒトの免疫力を向上させる点が示されています。
マウスを用いた実験では、湿度が50%に保たれた状態のとき、吸入されたウイルスを一掃する免疫応答が確認できたそうです。
この結果から、
「乾燥状態では免疫力が低下することで感染リスクが上昇し、湿潤状態では免疫力が上昇することで感染リスクが軽減する」
ということが言えそうです。
日本の梅雨の湿度は?
「湿度が40~60%程度」でウイルスの感染力が低下することは分かりました。
では、これから訪れる日本の梅雨ではどの程度の湿度となるのでしょうか。
実は、日本の湿度は最も低い1月の湿度で58%程度です。
梅雨の時期にあたる5~7月では、おおよそ「5月:70%、6月:80%、7月:75%」の湿度となります。
これを見ると、そもそも日本ではウイルスが活動しにくい環境なんですね。。。
このあたりが、欧米諸国に比べて感染拡大が進行していない一因なのかもしれません。
いづれにしても、今後日本は、梅雨時期に差し掛かり更に湿度は上昇していきます。
イェール大学の発表に基づくと、更にウイルスの動きが抑制され、感染力が低下していくことに繋がるのではないでしょうか。
ただ、繰り返しになりますが、発表で示されている注意点として、湿度の上昇によってウイルスが無効化されたわけではありません。
また、湿度が上昇することで、空気中の感染性の飛沫が屋内の表面に落下し、長期間生存できる可能性が高まるそうです。
このことから、適切な湿度を保つのと同時に、換気や消毒などを徹底して行っていくことが重要だと考えられます。
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