新型コロナ、ペットの感染を防ぐための対策は?犬以外の動物への感染もあるのか

連日、新型コロナに関する報道が続いていますが、一時期に比べ全体的に落ち着いてきたような気がします。

状況自体はあまり好転していませんが、社会全体がこの危機的な状況に慣れてきたということでしょうか。

依然として予断を許さない状況ではありますが、パニックが起こり、社会機能がマヒするような事態は避けられているのがせめてもの救いです。

さて、今回取り上げるトピックは中国から新たに入ってきた『ペットの犬が新型コロナウィルスに感染』というニュースです。

これまでペットへの感染はない、とする意見が多かっただけに、(管理人含め)ペットを飼っている人からすると、衝撃のニュースだったのではないでしょうか?

現時点では可能性の域を出ないということですが、感染する可能性があることが分かった以上、これからどうしていくか、その対策を調査してみました。

ニュースの詳細と受け止め方

2月25日、香港の女性(60歳)に新型コロナウィルスの感染が確認されました。

その際、自宅で飼っていた犬は動物の検疫施設で隔離され、2月26日から3月2日にかけてウィルス検査を受けていました。

その結果、犬の口や鼻の粘膜から、新型コロナウィルスの弱い陽性反応が出たということです。

感染した女性と生活を共にしていたということで、一時的にウィルスが付着しただけという可能性もあるため、数日をかけて検査が行われていましたが、結果として繰り返し陽性反応が得られました。

そのため、香港農業水産管理局(AFCD)は3月4日、人から動物への初めての感染例の可能性がある、との発表を行っています。

この犬自体に今のところ新型コロナウィルスと見られる症状はあらわれていない、ということです。

香港政府は市民に対し、過剰に心配してペットを捨てないように呼び掛けています。

今回のケースは、感染した女性と濃厚接触していた犬が感染した、ということですので、個人的には香港政府が呼び掛けているように、過剰に心配する必要はないように思います。

というのも、生活を共にするような濃厚接触していても「弱い陽性反応」しか出ていないのですから、「人から人」の感染に比べ、感染リスクは低いのではないでしょうか?

中国では同様のケースで動物への検査を行ってきましたが、現時点では今回の1件しか確認されていないそうです。

また、今後どうなってくるかは分かりませんが、「動物から動物への感染」や「動物から人への感染」の感染例は確認されていません。

ただ、現実問題として、可能性がある以上は対策を考えていきたいですよね。

過剰に反応する必要はないと思いますが、今からでも出来そうな対策として現実的なものを調べてみました。

犬以外の動物にも感染する?

まず感染リスクを考える前に、犬以外の動物にも感染するのか?という問題です。

この点ははっきりとした情報が確認できず、推測の域を出ませんが、個人的には感染のリスクはある、と思います。

というのも、現在の研究では、以下のようなことが分かっているからです。

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV-2) ⇒ 新型コロナウィルス
コウモリのコロナウィルスが人に感染したと考えられています。

中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)
ヒトコブラクダのコロナウィルスが人に感染したと考えられます。

そして今回、新型コロナウィルスが人から犬に感染したということが確認されました。

つまり、異種族間のウィルスの感染はいくつか確認されているのです。

そのため、犬以外の動物(例えば猫やハムスター、インコ)への感染の可能性はない、とは言い切れません。

ただ、現実的に、飼い主が感染している以外の場合は、自宅以外での感染しかありませんから、自ずと注意すべき動物は「犬」「猫」くらいに絞られるのかな、とは思います。

感染を防ぐための対策は?

先述のように、ペットの感染対策を考えたとき、注意すべきは犬や猫など外にいる時間が長い動物です。

ここではそういったペットに絞って、現実的な対策を挙げていきます。

○室内で生活させる
家の外と中の出入りが自由になっている猫などは、外出時、どんな環境で過ごしているか分からないため、室内で過ごせるようにすることで、感染リスクを減らせます。
また、普段は室内で飼い、犬と同様にリードなどで散歩の時間を作るのはどうでしょうか・

○散歩の時間をずらす
これは人にも言えることですが、散歩をする時間を人との接触が少ない時間帯にずらすことも効果的です。
また、太陽光にウィルスの消毒効果があることが分かっていますので、太陽光の強い時間帯(13~14時)も良いのではないでしょうか。

○散歩のルートを変える
時間をずらすことと同じ目的ですが、出来るだけ人との接触が少ないルートを選ぶようにしましょう。

○外出後は手足や口を洗う
外出して帰宅した際に、人は手洗いうがいをすると思いますが、ペットにも同じようにしてあげましょう。
散歩から帰宅したら、手足や口の中を水で洗って清潔に保ちましょう。

○ペット用の消毒液を準備しておく
消毒液でウィルスを不活性化させることが出来ます。
ペット用の消毒液として『カンファペット』というものが有名ですが、この消毒液に含まれる『次亜塩素酸ナトリウム』はアルコールと同じく新型コロナウィルスに対する有効性が確認されています。
(個人的には人間用としても使えるのではないかと思っています。)


いかがだったでしょうか?

基本的にペットは飼い主と生活を共にしているかと思いますので、この対策は飼い主の感染対策にも活かされると思います。

大切な家族の一員であるペットを守るためにも、まず自分が感染しないことを念頭に置いて生活していきたいですね。

(2020/05/14追記)

新型コロナウイルスの動物への感染について、新たな研究結果が発表されました。

東京大医科学研究所の河岡義裕教授が、アメリカの医学誌で『ネコ同士での感染拡大』について言及しています。

感染したネコには明らかな症状が出なかったそうですが、感染自体は確認されたそうです。

詳細は以下をご覧ください。

「ネコ同士」でも感染拡大 新型コロナ、症状は見られず

(他にも新型コロナウィルス関連の記事を書いています。お時間があればご一読ください。)

【随時更新】新型コロナで死亡した世界の有名人・著名人まとめ(俳優、タレント、ミュージシャン、スポーツ選手、政治家など)

新型コロナが引き起こす介護崩壊とは?医療崩壊の次に待ち受けている現実

新型コロナウイルスは食器用洗剤(界面活性剤)で消毒できる?アルコール代替品としての効果を検証

新型コロナ再感染の確率は低い?重症化を防ぐためにできること

新型コロナウィルスを蒸気で消毒!スチームクリーナーは効果あり?

新型コロナに緑茶が効果?理由やソースが明らかに

新型コロナ、希望者全員へ検査を行うと医療崩壊につながることが明らかに!イタリアに学ぶべきこと

新型コロナウィルス対策!紫外線(UV)消毒は有効?太陽光は?

新型コロナ対策!ウェットティッシュは有効か?

新型コロナウィルスは湿度に弱い?梅雨には収束?

新型コロナウィルス、公衆トイレで感染の危険 / 糞口感染の脅威!

新型コロナで臨時休校。うつりやすい場所は?外出には要注意!

新型コロナ、PCR検査の自己負担は?それよりも検査体制の見直しを。。。